赤ちゃんの泣き声と大人の舌打ち


これから乗る飛行機は当然エコノミークラスで、内側のゾーン、4席のうちの右寄りの真ん中で、片方は友人でもう片方は見知らぬ誰かになる。
隣の席が席はみ出る感じの人じゃありませんように、臭い人じゃありませんように、と願って、上の荷物入れが占領されないように早目に列に並んで、まだ見ぬ隣の人を思う。

 

行き先がハワイということで、細身の女性で席はみ出る感じでもなければ臭う感じの人でもないと一先ず安心。

 

しかし、その外側に目をやると驚くのは赤ちゃんの多さだ。お盆時期に比べ安くなった9月。家族旅行のハワイのハードルはそんなに高くない。

 

赤ちゃんは目視で僕の周りに7人くらい。7つ揃ってこわいこわい大きなドラゴンが登場しそうな感じである。

 

間も無く離陸。

 

機内が暗くなる。怖くなったのか、赤ちゃんが泣き出す。それに呼応するように他の赤ちゃんも泣く。恐れていたことが起きてしまった。ハワイまで7時間と少し。この泣き声と戦わなければいけない。泣かないタイプの赤ちゃんでありますようにと願ったが、早々に泣かれ、でもしょうがない、という感じで、一番大変なのは結局パパとママなわけで、彼らのことを思うと、気持ちは和らぐが、それを承知でハワイに行くという選択をしたというか、赤ちゃんがぐずるリスクを僕らも巻き込む形で実現してることを考えると、ううう、と再び思ってしまうという悪い方向にも思考がいく。また子連れ便みたいなのを航空会社に作ってほしい…多少高くてもそういう家族は多少お金を持ってる訳だし、こんなエコノミークラスあるあるに対する対応ということで、何かしらの賞賛もあるかなと思うも、そんな数ある訳じゃないと思うと非現実的である。そんなことをつれづれなるままに考えていると、周りの大人、何人かが舌打ち。赤ちゃんの泣き声よりも割と鮮明に聴こえ、そして耳に残る。

 

赤ちゃんの泣き声と大人の舌打ち、どちらがうるさいか。継続していくという面で赤ちゃんの泣き声であるとは思うが、耳に残るのは大人の舌打ちである。

 

赤ちゃんの泣き声が終わると舌打ちをしていた大人がキャビンアテンダントからもらったイヤフォンを装着し、映画を見始めた。

 


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