ショーンKさんをメディアで見られなくなるのは惜しい


 

先日、週刊文春がニュース番組のコメンテーターとして引っ張りだこであったショーンKさんに経歴詐称の点があったとスクープして、ショーンKさん自身が、出演していた番組を自主的に降りるという措置をとった。

 

卒業大学のパリ第一大学にはオープンキャンパスに行っただけで入学していず、テンプル大学に通うも10ヶ月しかいなかった‥

MBAを取得したとしていたハーバードビジネススクールにはセミナーに3日くらい通った程度‥

 

と学歴は全部嘘。

 

ハーフということであったが、日本だけの血が流れているようである。

 

このニュースを知ったのが、確か有楽町線の中吊り広告で、「あ、この人よく見るけど、ショーンKっていう名前なのか、というか肩書きに嘘だらけって本当かよ‥テレビとかどうなる」と思ってから「確かに言われてみれば顔もマイケルジャクソン並みの加工が施してありそうだし、何となく怪しかったよな」と思い出す。

で、後になって「元々怪しかったよな」と言うのはすごくダサいよなと思い返しながら、ショーンKさんが詐称していた“戦略コンサル”と名の付く仕事をしている方々が口々に、「アイツが言っていたことは戦略コンサルタントとしてはダメだった」みたいなことを言っているようで、戦略コンサルタントとして大切だと思う“先見の明”のなさを自ら露呈しているようで、ダッサァ〜と。そんな戦略コンサルタントの株を落とす連鎖が起こっていて、ただお世話になった戦略コンサルタントの方々は本当に素晴らしかったので、全部が全部そんなじゃないと思ったけど、そのお世話になった方とLINEしてたら「怪しかったよね」ときて、戦略コンサルタントの習性か、と確信したわけである。

 

このショーンKさんの経歴詐称の件はネタを超えてもう美しいくらいで、「そんなことある!?」というくらい驚いた。もう映画である。

テレビ局などのメディアに「きちんと出演させる人のことを調べているのか」と批判が集まっているようであるが、新卒入社時に提出したような学位証明書的なものをあれから何年も出していないし、もうその人のページに書かれてあることを信じるしかないというか、誰か信用できる人からの紹介であれば、それを鵜呑みにしてしまうのは普通というか。あとは面談で話しながら「この方ならいける」とそうやって決まるのかなと。だって、経歴が全部嘘であるなんて映画ではあるまいしある訳ないと、そう思うこともないくらい思わない。一つ大きいものが決まれば「とくダネ!でコメンテーターをしているショーンK」がつくられ、ノーチェックで事が進む‥多分そんな感じなのだろう。出演者の経歴をすべてチェックするのは難しいというか、出演してもらうという体であるので“失礼”からの出演拒否を恐れてできないよなぁと想像する。そこまで想像してもテレビ局を責めているのかな。職場で隣に座っている人の学歴も実は嘘かもしれないし、嘘じゃない!って言い切れるのか。

 

それら全てのカラクリを載せたショーンKさんの自伝書を読みたいが、きっと書かないだろう。何となくそれは彼の高いプライドが許さなそうである。

 

テレビのコメンテーターは日々どんどん入れ替わっていくなかショーンKさんは残り続け、出演番組を拡げてきた。そんななかできっとどこかの偉い経営者が「テレビに出まくっているショーンKさんの意見も聞きたい」とショーンKさんに相談するというようなこともあったと思う。そういう話も聞きたい。この事件は嘘を通り越して、一つの成立した物語というか童話のように語り継がれてほしいくらい。

 

あるテレビ番組で、その番組に出演していたショーンKさんの映像を出して「確かに言っている内容が‥」と伝えていた。僕はこの番組に対してセンスがないを通り越して、愛がなくて悲しいと思った。大好きなフジテレビとくダネ!では、番組冒頭で司会の小倉さん、アナウンサーがショーンKさんの降板を伝え、小倉さんがショーンKさんに対して「信じられない」と伝えながらもショーンKさんのすごい部分を語っていて、ショーンKに対する愛が見え、更にとくダネ!を好きになった。

 

ショーンKさんを見ない日がないくらいテレビに出ていた。こんなに有名な戦略コンサルタントが実は大卒でなくほぼ全ての経歴が詐称と。‥少し考えてみると、戦略コンサルタントというのは、別に大学を出ていなくてもいいのだ。人の、組織の相談にのる、ここが原点である。これだけトリッキーに自分の全てを否定するかの如くステータスを偽り完全に別の人間になりきって自分をつくり、その自分をセールスして一番リーチがとれるメディアに出まくり、番組のメイン司会の依頼がくる人間にまでのし上がった。詐欺師というか何というかだけど、このハッタリをかます能力とメンタリティ、人の心を読む力を求める声はたくさんあるように思う。

 

戦略コンサルタントなんて、求めてない。きっかけは、戦略コンサルの肩書きだったかもしれないけど、ショーンKさんに出てほしい、とそんな感じで仕事をとってきたと思う。もうテレビではタレントだったように思う。もういいじゃん、プライドなんか捨てて、ホラッチョ川上です、嘘ついててごめんなさい、それでも僕は注目を集めたくてまた出てきました‥ってラジオから復帰してほしい。

 

名前を知らなかった1人のコメンテーターにこんなに陶酔して文字をばーっと書いてしまった、それくらいこの事件は主演がレオナルドデカプリオの映画並みのストーリーだと自分の中では思っていて驚いている。

 

ワイドナショーだって面白いし、ニュース番組というか情報エンタメ番組の司会がお笑い芸人で、コメンテーターの多くもお笑い芸人というものも増えてきている。話している内容の信憑性なんか、そんなの科学者ではないのだから別に求めていず、視聴者にとってわかりやすい表現で聞き手に対して気持ち良く話すことができるか、そんな視点でテレビ番組の出演者が決まっているとすると、ショーンKさんがテレビから消えるのは惜しい。知的レベルが実は凡人並みだったから愛された、のであれば、今までの公聴会的な信憑性重視の出演者決めは間違っていたのかなと、それくらい思った。whatは大事だけど、そもそものwhoも大事。だからそのwhoが完全イミテーションでつくられたのだけど、そのwhoが進化したのだと思って捉えたい。

顔と名前を変えて、ショーンKさんが現れる日を待つしかないのか。

 


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