僕にとってのデジタルネイティブ
「デジタルネイティブ」という言葉はいつ生まれたのか。
「デジタルネイティブ」という言葉
「デジタルネイティブ」という言葉はWikipediaによると2001年、海外の書籍で定義された言葉で、学生時代からインターネットが生活の中にある世代の事を指すらしい。日本では1980年以降に生まれた人を指すとのこと。
日本のなかで「デジタルネイティブ」という言葉が拡がったのは、2008年、NHKの特集が放送された時のようである。
デジタルネイティブの弟
僕が生まれたのは、1986年であるが、パソコンに積極的に自分の意思で触れたのは、高校三年生の時、大学について色々調べている時であった。
その時の事をまだ覚えている。
中学生の時に授業でパソコンには触っているものの、家にあったパソコンに一切触らず、ペンかピアノかギターかサッカーボールくらいしか触れていなかったので、割と健全な生活をおくっていた中高時代。一方で周りの友達は、家のパソコンで何かしているのは何となく知っていた。パソコンの授業で、友達は話すスピードくらいの速さで、パソコンのディスプレーに文字が打ち込む。これを見た時に、パソコンがこわくなった。僕が戦えるフィールドではない、そう思って、授業の評価は、共同作業者に託した。そんな感じだったから、大学を調べるのもこわかった。パソコン以外で調べたかったけど、「パソコンで調べなさい」と先生か誰かに言われて、パソコンを開かざるを得なかった。
家のノートパソコンを開いた。
開いたらすぐにディスプレーに明かりがつくと思った。
一向に明かりがつくことがない。
5分くらい待った。
(その時から10年くらい経ったが、その時の5分以上に長かった5分はないと思う)
弟が来た。
「どけ」
サッとパソコンに触れた。明かりがつき、ノートパソコンがガタガタし出した。これが「起動」か…と中学時代に習ったパソコン用語を思い出した。
おもむろにマウスに触れて、
「これはクリックで…」
「これがダブルクリック」
「これはドロップだよね」
と弟に話しかけたが
「お前よく生きてこれたな」
と返してきた。
弟に一通り、検索とか色々教えてもらって、無事に大学も合格できた。弟には感謝している。
弟の行動
ある時期、頻繁に宅急便が届くようになり、祖父が届け物を受け取っているのを家の玄関で何回か見かけた。
「おじいちゃん、通販にハマったのかな」
と思った。
着払いのようで祖父はお金を払う。一万円札が見えた。そして、祖父は支払いを済ませると荷物を玄関に置きっぱなしにして、部屋に戻っていった。この一連流れを何回か見た時に、怪しいと思い、玄関に置きっぱなしにされた荷物の宛名を見たら、そこに弟の名前があった。弟はまだ中学生である。
思い返せば、弟の部屋は短期間で服が増え、服で埋め尽くされ、高そうな自転車、最新のゲームソフトが並んでいた。これか、と思った。
弟はネット通販で着払いで商品を購入し、母がいない時間に届け時間を設定し、弟自ら支払うことなく祖父に支払いをさせていた。そういう手があったか、と思った。
今でも思う。デジタルネイティブの人間のイメージは完全に弟である。
デジタルネイティブとは
デジタルネイティブとは?と聞かれたら、目的を達成するために効率的であればインターネットを自然に活用し、行動できる人のことなのだと思う。